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2023.08.02

マンションのWi-Fiが遅い原因は?快適にネット回線を利用する方法を解説

今や、それなしでは考えられないほど、毎日の生活にWi-Fiは必須のものとなっています。通信には速度が求められ、マンションでWi-Fiが遅くなると生活のさまざまな場面で不便が生じてきます。

しかしマンションは集合住宅であるため、改善するには戸建てとは異なる方法や手続きが必要です。この記事ではマンションに設置されているWi-Fiの通信速度が遅い場合の、原因の例や改善のためにできることを解説します。

マンションでWi-Fiが遅い理由

Wi-Fiの通信速度が遅くなる理由はさまざまですが、とくにマンションに備え付けられているインターネット回線の場合、特有の問題が考えられます。プロバイダや通信業者へ問い合わせる前に、次のような項目をチェックしてみましょう。

ここでは、マンションに設置されているWi-Fiの通信速度が遅い場合の、考えられる理由を解説します。

関連記事:プロバイダとはなに?その意味や役割・選び方のポイントなどを解説

1つのネット回線を住人同士で共有している

マンションは集合住宅、つまり複数の世帯が集まって、さまざまな施設を共有して生活する住宅です。そのため、ネット回線も建物全体に対して1つだけ設置されていることが多く、そこから各部屋に分配されています。

たとえばマンションの10世帯がインターネットを利用している場合、一度に通信できるデータ容量は1世帯あたり平均で10分の1程度です。そのぶん通信速度は低下しやすくなり、そのうち1世帯でも大容量のデータ通信をしていたら、それ以上速度が遅くなる可能性があります。

とはいえ、Wi-Fiが遅いと感じた時点で、他の世帯がどのように利用しているかを知るのは難しいでしょう。ただ少なくとも、マンションの世帯数が多いほど、通信速度が遅くなる可能性は高いといえます。

光回線以外の方式を使っている

現在、一般に提供されているネット回線のうち、最も速い速度が得られるのは、光ファイバーを使った光回線です。マンションが「インターネット完備」だからといって、光回線を設置しているとは限りません。通信速度が低めのADSL回線や、ケーブルテレビ回線である可能性があります。

Wi-Fiの通信速度は、接続するネット回線の性能によって変わります。たとえば、多くの光回線の通信速度が最大1Gbpsであることに対して、ADSL回線では最大50Mbpsと、光回線の20分の1程度の通信速度です。

また、契約しているのが光回線でも、モデムから各部屋までの間に通信速度が低い同軸ケーブルなどを使っていれば、室内でのWi-Fiの速度は落ちてしまいます。

マンションで利用できるネット回線は、各部屋への通信にどのような方式を使っているかについても、チェックが必要です。

電波干渉を起こしている

室内のWi-Fi電波は、Wi-Fiルーターが発信しています。そのため、マンションにある家電などの機器がWi-Fi電波と同じ周波数帯の電波を使っていると電波干渉を起こし、通信が途切れたり速度が遅くなったりしがちです。

電波干渉をチェックするには、Wi-Fi電波の周波数について知る必要があります。Wi-Fi電波には2.4GHz帯と5GHz帯の2種類があり、設定によって使い分けができますが、それぞれ次のようなメリット、デメリットがあります。

周波数メリットデメリット
2.4GHz帯・障害物があっても通信しやすい・端末との距離がある程度長くても通信できる・通信速度が遅め・家電などの電波の干渉を受けやすい
5GHz帯・通信速度が速い・障害物に弱い・端末との距離が遠いほど通信しにくくなる

どちらの周波数帯を利用しているかは、端末で判別できます。2.4GHz帯を利用しているときに速度が遅くなったら、5GHz帯に切り替えると改善する場合があります。普段からどちらの電波を使っているのか把握しておくとよいでしょう。

ルーターの性能が足りていない

いくら各部屋まで速度の速いネット回線が設置されていても、Wi-Fiルーターの性能が足りていなければ、回線の十分な性能を引き出せません。実はWi-Fi通信には規格があり、Wi-Fiルーターによって採用している規格は異なります。現在、一般に利用されている規格は、次のとおりです。

無線LAN規格最大通信速度
IEEE802.11ax(Wi-Fi 6)9.6Gbps
IEEE802.11ac(Wi-Fi 5)6.9Gbps
IEEE802.11n(Wi-Fi 4)600Mbps
IEEE802.11a54Mbps
IEEE802.11g54Mbps
IEEE802.11b11Mbps

規格は、Wi-Fiルーターの背面などに貼り付けられているラベルで確認できます。もし、最大通信速度の遅いIEEE802.11a/g/bのいずれかの場合は、速度の速いIEEE802.11n以降のルーターへ変更を検討してみましょう。

関連記事:wifiが遅い7つの原因と対処法!通信速度を測り原因を知る方法も

マンションで使用できるWi-Fi回線の種類4つ

マンションでのWi-Fiの通信速度を改善するため、別のWi-Fi回線へ変更しようと考えるとき、選択肢は主に次の4種類あります。

  1. 光回線にWi-Fiルーターを接続する
  2. ホームルーターを利用する
  3. モバイルルーター(ポケットWi-Fi)を利用する
  4. スマートフォンのテザリング機能を利用する

それぞれ仕組みが異なるため、利用の制限や通信速度には違いがあります。新しい回線は、用途に応じて適切なものを選ぶことが大切です。ここでは、通信速度改善のために選択できる、Wi-Fi回線について詳しく解説します。

1.光回線

この4種類の中で、最も速い通信速度が期待できるのは光回線です。マンションに設置してあるネット回線ではなく、個別に外部から直接回線を設置すれば、部屋でのWi-Fi通信が改善するでしょう。

光回線のメリットは、通信速度の速さに加えて、通信で使うデータ量に関係なく料金が定額であることです。部屋の中であれば、アプリケーションのダウンロードや動画サービスの視聴などの大容量通信も、料金を気にせず利用できます。

ただし、個別に設置する場合は、部屋の占有部分だけでなく共用部分への工事が必要です。すでに部屋まで配線が届いていれば問題ありませんが、新たに設置する場合は契約前に、賃貸であればマンションの管理会社、分譲であれば管理組合から許可を得なくてはなりません。

また、通信速度の性能を最大限利用するには、Wi-Fiルーターの性能も重要です。光回線契約時に無料でもらえたり、格安でレンタルできたりしますが、その場合は対象となるルーターの性能を、よく確認することをオススメします。

2.ホームルーター

ホームルーターは、スマートフォンや携帯電話で使うモバイル回線を利用した、Wi-Fiルーターを兼ねた据え置き型の無線通信機器です。

携帯電話会社と契約して手に入れたホームルーターは、マンションの部屋でコンセントをつなぐだけで利用できます。モバイル回線を利用するため、少しでも速い通信速度で通信したければ、窓際など電波の受信しやすい場所に設置するのがオススメです。

ただし通信速度は、利用できるモバイル回線の速度に準じます。たとえば4G LTE回線か5G回線かによって変わるほか、基本的に光回線よりも低速です。サービスによっては通信できるデータ量に上限があり、上限に達すると通信速度が極端に下がる場合もあります。

また電波法によって、5GHz帯を利用するホームルーターは、原則として室外に持ち出すことが禁じられています。マンションの部屋の中でだけでしか使えないことに注意しましょう。

3.モバイルルーター(ポケットWi-Fi)

モバイルルーターは、モバイル回線を使ったWi-Fiルーター兼用の通信機器です。ホームルーターと同じように感じるかもしれませんが、こちらは屋外への持ち出しができます。コンパクトな機器が多く、カバンや上着のポケットに入れたままでも使える手軽さが人気です。

ホームルーターと同様、サービス内容によっては通信データ量に上限が設けられており、上限に達すると速度が遅くなることもあります。また簡易的な機器であるため、原則として通信速度は光回線やホームルーターより遅いことも、大容量通信には向かない要素です。

4.スマートフォンでのテザリング

アプリケーションのダウンロードや高画質な動画の視聴が頻繁ではなく、月あたりのデータ使用量があまり多くなければ、スマートフォンでのテザリングを使うという方法もあります。テザリングとは、スマートフォンをWi-Fiルーターのように使う機能です。

ただし、テザリングで使ったデータ通信量は、スマートフォンのデータ通信料に合算されるため、通信量によってはスマートフォン自体の通信速度が制限されてしまう可能性があります。また、テザリング中はスマートフォンのバッテリー消費量が上がるため、外出先で切れてしまわないよう、モバイルバッテリーや充電器を携帯しておくことが大切です。

Wi-Fi速度改善のためにできること8個

マンションで使っているWi-Fi通信の速度が遅いと感じたとき、改善のためにすぐにできることがいくつかあります。しかし、しっかり改善するには時間や手間のかかる場合もあるため、どれを採用するかは状況ごとの判断が必要です。まずは比較的簡単なものから始め、次に時間や手間のかかる方法を試すとよいでしょう。

ここではWi-Fiの速度改善のためにできることを8個、解説します。

関連記事:回線を早くする方法!インターネット通信速度のよくある5つの低下原因

関連記事:Wi-Fiが遅いときの対処法を解説|原因や速度を改善するためのポイント

1.ルーターの設置場所を変える

もしWi-Fiルーターを設置したばかり、または設置場所を変えたばかりなら、設置場所を変えてみると速度を改善できる可能性があります。Wi-Fiルーターで使うのは無線の電波です。電波は発信する場所によって障害物に遮断されたり、途切れ途切れになったりと不安定になることがあります。

一般にWi-Fiルーターは部屋の中心に近く、全体に電波が届きやすい障害物の少ない場所に設置するのが理想です。また床に直接ではなく1メートルから2メートル程度の高い場所に置くと快適に通信できるといわれています。

Wi-Fi接続したスマートフォンなどで通信状況を確認しながら、状況のよい設置場所を選びましょう。

2.回線に障害が起きていないか確認する

とくに何も変えてはいないのに突然Wi-Fi通信の速度が遅くなった場合は、ネット回線に障害が発生していないかを確認してみましょう。もし通信できないほど遅くなっていたら、スマートフォンの接続からいったんWi-Fiを切断し、モバイル回線を使って回線事業者の公式Webサイトで、「障害発生状況」などのリンクから確認します。

障害が発生していても、一時的なものであればやがて解消するものです。一方で深刻な事故などの場合は、Webサイトに復旧時間の見込みが記載されています。復旧するまではモバイル回線など他の手段で通信するしかありません。

3.ルーター・モデムのケーブルに異常がないか確認する

よりシンプルな原因として、ルーターやモデムを接続するケーブルに異常がないかの確認も重要です。部屋の片付けや大掃除で、意図せず何かが当たってしまい、Wi-Fiルーターやモデムの電源ケーブルや、モデムとWi-Fiルーターを接続するLANケーブルが外れてしまうことはあり得ます。

またケーブルが断線していないか、コネクタ部分が外れてしまいそうではないかも確認し、もし破損していれば、交換など適切に処置しましょう。

4.ルーターや接続端末を再起動する

「最近速度が遅くなったな」と感じるような不具合であれば、Wi-Fiルーターやモデム、Wi-Fi接続している端末を再起動すると、改善する可能性があります。Wi-Fiルーターやモデムは、通常24時間365日動作し続けている機器です。場合によっては調子が悪くなって接続が途切れたり、速度が遅くなったりすることがあります。

再起動は、回線との接続設定をゼロから組み立て直し、あらためて接続を確立するための操作です。もし電源ボタンやリセットスイッチなどがなければ、コンセントを抜いて、10秒ほど時間をあけて差し直すと再起動できます。

5.ネットの使用時間をずらす

Wi-Fiの通信速度の低下が「ある時間帯によく発生する」のであれば、その時間帯に他の多くのユーザーが利用していることが原因かもしれません。スマートフォンを使っているとき、平日昼12時から14時、夕方17時から19時あたりの時間帯に通信速度が遅くなりがちなのもこのためです。

混雑しやすい時間帯を避けて利用すると、速度低下を防ぐことができます。アプリケーションのダウンロードなどの大容量通信は、別の時間帯に済ませておくようにしましょう。

6.IPv6(IPoE方式)で通信を行う

IPv6は、インターネットで通信するための、現時点での最新のルールのことです。接続方式には従来のPPPoE方式と、新方式のIPoE方式があり、通信速度はIPoE方式のほうが速いとされています。

Wi-Fi通信の速度は、ネット回線の性能で大きく変わるため、改善するにはIPv6を採用しているかどうか、IPoE方式が使われているかが重要です。現在利用しているネット回線の状況を、あらためて確認してみましょう。

7.ルーターを買い替える

Wi-Fiルーターの通信速度を確認したとき、IEEE802.11aのような古い規格であれば、Wi-Fiルーターそのものが原因かもしれません。規格が古いと、ネット回線がどれだけ速くてもルーターで制限されてしまいます。

ネット回線によってはプロバイダが、「IEEE802.11n以上推奨」など規格を示している場合があります。利用のしやすさを考えれば、できるだけ速度の速い規格のルーターを選ぶようにしましょう。

8.ネット回線を乗り換える

頻繁に速度が遅くなる、マンションに設置されているネット回線の性能が低いといった場合は、思い切ってネット回線を乗り換えるのもオススメです。光回線やホームルーター、モバイルルーターなど用途に合ったネット回線を契約しましょう。

マンションは集合住宅であるため誤解されがちですが、実はマンションでも戸建てプランを契約できます。マンションでの戸建てプランは、外部から部屋までネット回線が直接引き込まれる契約です。光回線であれば部屋まで直接光ファイバーケーブルが引き込まれるため、Wi-Fiルーターの性能次第ではかなりの通信速度が期待できます。

とくにオンラインゲームやネット配信といった大容量通信には、専門とする「hi-ho with games」がオススメです。契約するときにルーターオプションを付加すれば、IPv6によるIPoE方式の接続が利用できます。通信速度を改善する方法の1つとして、ぜひ検討してみてください。

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光回線に乗り換える際の3つのポイント

Wi-Fiの通信速度を改善するために光回線へ乗り換える際、マンションでは一戸建て住宅とは異なる手続きが必要になります。せっかく乗り換えるのですから、事前に把握して準備しておき、できるだけスムーズに手続きしたいものです。

ここではマンションで、光回線へ乗り換えるときに注意したいポイントを3つ解説します。

1.マンション管理の管理者に確認する

マンションが賃貸契約であれば、部屋の壁などに工事が必要になるため、大家さんまたは管理会社に確認しましょう。分譲であっても、専有部分以外にも工事が必要な場合は、管理組合などの管理者に確認する必要があります。

とくに賃貸では、大家さんが物件に傷がつくのを嫌うこともあります。許可されなければ工事はできず、ネット回線の契約もできません。そのため、確認は契約の前にする必要があります。

2.解約金や契約内容などを確認する

もし今利用しているネット契約が個別の契約なら、乗り換えるときに解約することになるでしょう。しかしネット回線契約の多くは一定期間以上の利用を前提としており、解約するタイミングによっては解約金の支払い、工事代金の一括払いなど、費用が発生する可能性があります。

契約内容によっては解約時に返却しなくてはならない機器があり、一定期間を過ぎると違約金が発生する場合もあります。解約するときにどのような手続きが必要か、どのような費用が発生するかを事前に確認しておきましょう。

3.検討する回線の提供エリア内か確認する

今のマンションでネット回線が使えるからといって、新しく利用したいネット回線が使えるとは限りません。新しいネット回線が、使いたい場所で間違いなく利用できるかは、事前にしっかり確認しておきましょう。

光回線契約では、Webサイトからの申し込みでサービス提供エリア内かどうかをチェックする項目がある場合もあります。判断がつかない場合は事業者に問い合わせるなどして、確認しておくことが大切です。

原因と解決方法を知ってWi-Fiを快適に使おう

Wi-Fi通信の速度が遅くなるとき、それには必ず原因があります。一時的で軽微なものならすぐに対処できるかもしれませんが、ネット回線の性能や契約そのもの、マンション内の通信設備の問題であれば、すぐに改善することは難しいでしょう。

しかし原因がはっきりすれば、対処は可能です。たとえばオンラインゲームでの通信速度に問題があれば、必要な速度で利用できる光回線に乗り換えることで、問題を解消できます。

Wi-Fiが遅い状況を諦めることはありません。順を追って1つずつチェックして原因を見極め、対処できないようならネット回線を乗り換えるという方法もあります。せっかくの楽しい時間が、通信速度によってストレスとなってしまわないよう、しっかり対処しましょう。

とりわけオンラインゲームなどの大容量通信を快適に楽しむには、オンラインゲームユーザーを対象にサービスを提供している「hi-ho with games」がオススメです。「hi-ho with games」ならプロバイダと回線がセットで月額4,400円から利用できます。

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