ジッター値とは、インターネット回線の応答速度をあらわすPing値の、揺らぎを示す数値です。Ping値が高く応答速度が遅いときに、それが偶然なのか、恒常的なものなのかを判断する指標になります。ジッター値の測定方法、改善方法などをまとめました。
目次
ジッター値とは
ジッター値とは、インターネット回線の安定性を示す指標の1つで、Ping値の揺らぎをあらわす数値です。ジッター値の目安や活用法について解説します。
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Ping値の揺らぎをあらわす
ジッター値は、Ping値の揺らぎをあらわす数値です。ジッター値が小さいほどインターネット回線が安定していることを意味します。逆にジッター値が大きいと、たとえばオンラインゲームをしているときに映像が固まったり、途切れたりすることが増えます。
なおPing値とは、インターネット回線の応答速度をあらわす数値のことです。自宅からサーバーまでのデータ通信にかかる時間を示します。
Ping値とジッター値をオンラインゲームで例えた場合、それぞれ以下のように表現することが可能です。
Ping値 | 移動や攻撃を入力してから、実際にゲーム内で反映されるまでの時間(ラグ) |
ジッター値 | ラグを感じる頻度 |
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Ping値とセットで活用する
Ping値を測定して大きな値が出る場合、インターネット回線の応答速度が遅いことを示します。このとき、Ping値とあわせてジッター値を確認することで、それが偶然起きたことなのか、恒常的に遅いのかを判断できます。このようにジッター値とPing値は、セットで活用しましょう。
オンラインゲームを快適にプレイするには、インターネット回線の応答速度が恒常的に速くなければなりません。hi-ho with gamesなら、with games専用帯域と最新の通信方式によって、最高の速さとパフォーマンスが実現します。「フォートナイト」をプレイした際のPing値は、平均値が7.1という速さを誇ります。
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ジッター値の目安
ジッター値は、数値が小さいほどPing値の揺らぎが小さい、つまりインターネット回線の安定性が高いことをあらわします。明確な基準はないものの、5ms以下であればおおむね良好と捉えてよいでしょう。なお、光回線の場合、5msを超えることはほぼありません。
オンラインゲームをする際は、ジッター値が10msを超えるとラグが頻繁に生じるなど、操作に影響を及ぼすとされています。
ジッター値を測定する方法
ジッター値は、コマンドプロンプトやオンライン速度テストで測定できます。複数のツールを使うと、実態に近い数値を把握できるでしょう。ここでは、それぞれの測定方法をご紹介します。
関連記事:wifiが遅い7つの原因と対処法!通信速度を測り原因を知る方法も
コマンドプロンプトで測定する
Windowsのパソコンを使っている場合は、コマンドプロンプトでジッター値を測定することが可能です。コマンドプロンプトとは、パソコンに特定の動作を行わせるためのソフトウェアであり、Windowsパソコンに標準でインストールされているものです。
コマンドプロンプトを開き、「ping -n 20 8.8.8.8」と入力すると、Ping値の最大値と最小値が表示されます。ジッター値は、Ping値の最大値と最小値の差から求められます。たとえば最大Ping値が20ms、最小Ping値が19msの場合、ジッター値は「20-19=1」で1msです。
オンライン速度テストで測定する
ジッター値の測定のために、CloudFlareの「Internet Speed Test」などのオンライン速度テストを活用することも、おすすめです。画面を表示すると、自動的にジッター値が表示されます。そのほか、アップロード速度やダウンロード速度、Ping値も確認することが可能です。
ジッター値が高い原因
ジッター値が高い、つまりインターネット回線の安定性が低い場合、「接続機器」「通信回線」「デバイス」のいずれかに問題があると考えられます。順番に確認していきましょう。
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接続機器に問題がある
ジッター値が高い原因として、Wi-Fiルーターや、光回線の終端機器であるONUなどに問題があることが挙げられます。具体的には、以下のような状況にある場合、インターネット回線の安定性が損なわれたり速度が遅くなったりします。
- Wi-Fiルーターの規格が古い
- Wi-Fiが遮られる場所にWi-Fiルーターが設置されている
- Wi-FiルーターとONUなどの接続が悪くなっている
- 接続しているデバイスの台数が多い
Wi-Fiルーターの規格が古いと、インターネットの通信速度は上がりません。また、Wi-FiルーターがWi-Fiの電波が遮断される場所に設置されていると、インターネット通信が不安定になりやすいです。
そのほか、Wi-FiルーターとONUの接続が悪くなっていたり、Wi-Fiルーターに接続しているデバイスの台数が多かったりするとジッター値が高くなりやすいため、問題がないかチェックしましょう。
通信回線に問題がある
以下のように通信回線に問題がある場合も、ジッター値に影響します。
- インターネット回線のユーザーが多く回線が混み合う
- IPv4接続を利用している
- 通信速度が遅いプランを契約している
1つのインターネット回線を利用する人数が多いと、回線が混雑し、通信の速度や安定性が低下します。特に夜間は、インターネットの利用者が増えて回線が混み合う傾向にあるでしょう。
光回線には、IPv6接続とIPv4接続の2種類の接続方式があります。IPv4接続は、利用者が多く混雑するとインターネット回線の速度や安定性に影響するため、IPv6接続に切り替えるのも選択肢の1つです。ただし、通信事業者によってはIPv6に対応していないこともあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
また、インターネット回線において、通信速度が遅い料金プランを契約している場合も、速度はもちろんジッター値にもなんらかの支障をきたすと考えられます。
デバイスに問題がある
パソコンやスマホなどのデバイスのOSを更新していなかったり、パソコンのDNS設定に問題がある場合もあります。OSは「Operation System」の略称で、適切にOSを更新していないと、通信状況に影響を及ぼす場合があります。OSの更新はこまめに行いましょう。
また、DNSとは「Domain Name System」の略称であり、インターネットでサイトを開く際にIPアドレスとともに必要なものです。通常は契約しているプロバイダのDNSサーバーが割り当てられますが、プロバイダによっては通信速度が遅い、あるいは安定性が低い原因になります。DNS設定を変更することで、通信状況が改善される可能性があるため、試してみるのも一案です。
ジッター値を改善させる方法
ジッター値を改善させるために有効な方法としては、以下の6つが挙げられます。
- IPV6接続に切り替える
- 有線接続にする
- 光回線に乗り換える
- Wi-Fiルーターを買い換える
- デバイスを再起動する
- 周波数帯を変更する
1つずつ解説していきます。
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IPV6接続に切り替える
ジッター値を改善する方法として、IPv6(IPoE+IPv4 over IPv6)接続への切り替えがおすすめです。前述のとおり、光回線には、IPv6接続とIPv4接続の2種類の接続方式があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
- IPv4接続:従来の接続方式。利用者が多いため、混雑しやすい
- IPv6接続:新しい接続方式であるIPoE方式が使用できる。利用者が少なく、混雑しにくい
プロバイダが対応していれば、手続きをすればIPv6接続に切り替えが可能です。ただし、Wi-FiルーターがIPv6接続に対応していない場合は、IPv6接続対応のWi-Fiルーターに変える必要があります。
有線接続にする
無線Wi-Fiを使っている場合は、有線接続に変えるのも効果的です。有線接続のほうが無線Wi-Fiよりも、通信速度と安定性の面で優れています。Wi-Fiルーターが高機能なものであっても、有線接続に比べると、通信は不安定な傾向にあります。通信環境の改善を目指すのであれば、有線接続に切り替えることを検討しましょう。
なお、LANケーブルは、規格によって最大通信速度が異なります。最低でも「CAT5e」以上、できれば「CAT6A」程度の規格を選べば、ジッター値が低めになり、通信の安定性が高まるでしょう。
光回線に乗り換える
ジッター値の改善のためにもっとも確実な方法は、光回線への乗り換えです。居住エリアに対応していて、利用目的に合った通信速度が期待できる、プロバイダや回線プランを選びましょう。
たとえばオンラインゲームを快適に楽しみたいなら、ゲーマー向け回線として設計された、高速光通信のhi-ho with gamesへの乗り換えがおすすめです。with games専用帯域と最新の通信方式によって、快適なゲーム環境を提供します。高速光回線をご検討の方はぜひお問い合わせください。
Wi-Fiルーターを買い換える
Wi-Fiルーターを購入後、5年以上経過している場合は、新しいWi-Fiルーターへの買い換えを検討しましょう。古いWi-Fiルーターを使い続けていると、通信速度や安定性が担保されません。
また、LANケーブルを接続する有線LANポートが、最大1Gbpsの速度に対応していないWi-Fiルーターを使用している場合も、買い換えを検討することをおすすめします。利用しているデバイスやWi-Fiルーター、LANケーブルなどのどれか1つでも100Mbpsまでしか対応していないと、1Gbpsの速度が出ないためです。
デバイスを再起動する
すぐに出来るジッター値の改善方法としては、デバイスの再起動も有効です。パソコンやスマートフォンは、長時間使用していると熱が発生して、動作が重くなる可能性があります。これらを再起動させることで、内側にこもった熱を排出できるため、一度試してみてください。
周波数帯を変更する
電波干渉を受けにくい周波数帯である、5GHzへの切り替えも、ジッター値を下げる方法の1つです。周波数帯には、「5GHz」と「2.4GHz」の2種類があります。「2.4GHz」は電波が遠くまで届きやすいものの、電波干渉を受けやすく、「5GHz」は障害物には弱い一方、電波干渉がなく通信が安定していることが特徴です。
関連記事:マンションのWi-Fiが遅い原因は?快適にネット回線を利用する方法を解説
ジッター値以外の通信接続に関する指標や用語
ジッター値以外にも、通信接続に関する指標や用語があります。ここでは、「バッファブロート」と「パケットロス」の意味を解説します。ジッター値とあわせて、これらの指標や用語もおさえておきましょう。
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バッファブロート
バッファブロートとは、バッファリングが過剰に起きることで、通信が大きく遅延することを意味する言葉です。バッファリングとは、複数の機器などの間でデータのやり取りをする際に、処理速度や転送速度の差を調整したり、通信の中断や減速に備えてデータを一時保存することを指します。
データ蓄積による通信の遅れを数値化したバッファブロートを確認することで、どの程度効率的にデータのやり取りができているか、判断できます。
パケットロス
パケットロスとは、通信機器とサーバーでやり取りしている、パケットと呼ばれるデータの一部が欠けてしまう現象のことです。パケットロスにより、ゲームの画面がカクついたり、キャラクターが瞬間移動する現象が生じます。通信環境やゲーム設定が原因であることがほとんどです。
ジッター値を理解して通信環境を整えよう
ジッター値は、Ping値の揺らぎをあらわす数値で、数値が小さいほどインターネット回線が安定していることを意味します。逆にジッター値が大きいと、オンラインゲームの最中に映像が固まったり、途切れたりすることが増えます。
ジッター値は、インターネット回線の応答速度をあらわすPing値とセットで確認しましょう。Ping値の値が大きい場合、あわせてジッター値を確認することで、応答の遅れが偶然起きたものなのか、恒常的なものなのかが判断できます。
オンラインゲームを快適に楽しむためには、インターネット回線の速さと安定性の高さは必須です。ゲーム特化型の高速光通信hi-ho with gamesなら、最高の速さとパフォーマンスが実現します。
この機会に、プロゲーマーも推奨するhi-ho with gamesの、快適な通信環境を体感してみてください。