光回線が遅い原因としては、使用端末や周辺機器の性能や接続方法、回線の混雑などが挙げられます。スピードテストで通信速度を計測したり、周辺機器の配線を差し直したりして、原因を探ってみましょう。本記事では光回線が遅い原因や対処法、速度の測定方法などを解説します。

光回線の速度に関するおさらい

オンラインゲーム中や動画の閲覧中に光回線が遅いと感じて、状況を改善するために理由や対策を調べている方もいるでしょう。まず、「どのような状況で光回線が遅いと感じるのか」を知るために、快適にインターネット通信ができるとされる光回線の速度や、測定する際のポイントを押さえておく必要があります。それぞれの内容を確認しましょう。

光回線の速度の目安

一般的には、快適にインターネット通信ができるのは、下りの速度が「100Mbps」程度ある状態といわれています。ただし、用途によって求められる速さは異なり、そこまでの速度を必要としないものもあります。

用途別に必要とされる速さの速度は、以下のとおりです。

通常、上記の速度を下回ると、光回線が遅いと感じるでしょう。

関連記事：通信速度の目安を解説！インターネットが快適に使える上り・下りの速度とは

測定する際のポイント

光回線が遅いと感じて速度を測定する際に、押さえておきたいポイントは主に以下の3点です。

• 理論値よりも実測値が重要
• 「上り」ではなく「下り」を比較する
• 「Ping値」も確認する

光回線の速度は実測値を重視しましょう。実測値とは実際にインターネット通信を使用した際の速度のことで、速度測定ツールなどを使って測定します。

一方、光回線の広告に記載されている「下り最大1Gbps」といった数値は、理論上の通信速度です。「ベストエフォート型」とも呼ばれ、最良の条件が揃ったときにはじめて出る、最大の通信速度です。常にその通信速度が保証されるわけではない点に注意しなけれななりません。

また、光回線の速度は「下り」同士を比較することもポイントといえます。一般的に、光回線が速いか遅いかは、下りの平均速度の速さによって決まります。インターネットを利用するユーザーにとって、その利便性は下りの速度で決まることがほとんどであるためです。

例えば、メールは送信件数よりも受信件数のほうが多かったり、WebサイトやSNSも更新よりも閲覧する機会が頻度が高かったりすることは珍しくありません。

さらに、光回線を測定する際は、Ping値も調べることが重要です。Ping値とは、インターネットの応答速度のことであり、とくにオンラインゲームを快適にプレイするには応答速度の速さが重要です。Ping値は値が小さいほど速いことを表し、オンラインゲームをストレスなく楽しむには、30ms以下が望ましいとされます。

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光回線が遅い6つの理由

光回線が遅い理由として挙げられるのは、主に以下の6点です。

• パソコンなどの使用端末が古い
• Wi-Fiルーターなどの周辺機器が古い
• 接続方法が適切ではない
• 利用者が多く回線が混雑している
• Wi-Fiルーターに負荷がかかっている
• Wi-Fiルーターの置き場所に問題がある

それぞれの理由について解説します。

パソコンなどの使用端末が古い

パソコンなどの使用端末が古い場合、たとえ高速の光回線を利用していても、速度が遅くなることがあります。

使用端末が古いと、使用しているソフトウェアが最新版にアップデートされた場合でも、ハードディスクやメモリの容量が小さかったりCPUの性能が不足していたりして処理をしきれません。その結果、動作が遅くなる可能性が高くなります。

また、端末のOSやブラウザーのバージョンが古い場合、スムーズなデータ処理を妨げ、ダウンロード速度が低下します。端末を購入したのがかなり前でそのまま使い続けている方や、OSやブラウザーのアップデートをしたことがないという方は注意が必要です。

Wi-Fiルーターなどの周辺機器が古い

Wi-FiルーターやLANケーブルなどの周辺機器が古いことも、光回線が遅い原因となり得ます。モデムやWi-Fiルーターなどが古いと、それらの性能も低いことが多く、光回線の速度のメリットを最大限活かすことは困難です。

例えば、光回線の速度の理論値がたとえ1Gbpsであっても、100Mbpsの速さまでしか出せないことも珍しくありません。

また、ハードウェアとしてのWi-Fiルーターの寿命は、4～5年程度であるのが一般的です。使用していくうちに劣化していくため、通信速度にも影響を及ぼします。外部の破損や汚れはもちろん、内部も使用していく中で溜まってしまう熱やほこりの影響で傷んでいる可能性があります。

関連記事：Wi-fiルーターの寿命とは？寿命等の症状や買い替え時期などを解説！

接続方法が適切ではない

使用端末や周辺機器に問題がないのに光回線が遅い場合、接続方法が適切かどうかをチェックしましょう。

無線接続をしている場合は、通信速度が速く安定する有線接続に切り替えることを推奨します。Wi-Fi接続をしているのであれば、LANケーブルで光回線に接続することを試す価値は高いです。

周波数帯を変更したほうがよい場合もあります。周波数帯とは、無線通信を行う際の電波の周波数の範囲を示したもので、「2.4GHz」と「5.0GHz」の2種類があります。それぞれ、以下のような点が特徴です。

• 2.4GHz：障害物に強く、遠方まで電波を飛ばしやすい。一方で、多くの家電製品などで利用されている周波数のため、電波干渉を受け速度低下を起しやすい
• 5.0GHz：電波干渉に強く高速通信が可能。しかし、あまり遠くまで電波が届かない

周波数帯は、Wi-Fiコードの末尾が「g」であれば2.4GHz、「a」であれば5.0GHzであると判断できます。高速通信を希望するにもかかわらず「2.4GHz」を選択しているなど、選択する周波数帯が適切でない場合、光回線の速度低下を引き起こしかねません。

利用者が多く回線が混雑している

光回線が遅いと感じるのは、利用者が多く回線が混雑していることが原因である可能性もあります。例えばマンションでは、共用部まで導入した光回線を各部屋に分配して利用するため、利用者が多いと回線が混み合いやすくなります。

とくに20時から22時頃にかけては平日・休日ともに回線が混み合う傾向にあり、光回線の速度が遅いと感じやすい時間帯といえるでしょう。

高速光通信hi-ho with gamesなら、専用帯域の確保によって、混雑しやすい時間帯でも安定した高速通信を維持します。次世代のインターネット方式である「IPv6_IPoE接続サービス」も、夜間や休日でも回線が不安定になりにくい理由です。

光回線が遅いと感じるなら、高速光回線hi-ho with gamesへの導入をおすすめします。とくにオンラインゲームを楽しむ方であれば、低Ping値を実現しラグの発生を抑えるため、ストレスなくプレイできます。

Wi-Fiルーターに負荷がかかっている

接続している端末数が多いとWi-Fiルーターに負荷がかかり、光回線が遅いと感じやすくなるでしょう。パソコンやスマートフォン、ゲーム機やタブレットなどのさまざまな機器類をWi-Fiに接続することで、Wi-Fiルーターに負荷がかかり、通信速度の低下を招いているケースは多くなります。

Wi-Fiルーターには、それぞれ接続可能な使用端末の台数が設定されています。決められた台数を超えると通信速度の低下を招くため、何台の端末を接続しているのかを確認しましょう。

Wi-Fiルーターの置き場所に問題がある

光回線が遅い原因を探る際に見落としがちなのが、Wi-Fiルーターの置き場所です。無線接続で速度改善を試みるケースに限りますが、Wi-Fiルーターの置き場所を変えるだけで状況が変わる可能性があります。

Wi-Fiの電波は、樹木の年輪のように同心円状に広がります。したがって、設置場所はなるべく部屋の中央付近で、Wi-Fiルーターを覆ったり遮ったりするものがないことが理想です。背の高い家具の上に置くとよいでしょう。一方、Wi-Fiの電波は水に弱いため、台所や花瓶、水槽の近くに置くのは避けるようにしましょう。

光回線が遅い理由を突き止める方法

使用中の光回線が遅い理由がどこにあるのか、突き止める方法として挙げられるのは以下のとおりです。

• スピードテストで通信速度を測る
• 公式サイトで通信障害の有無をチェックする
• ルーターやONUの配線を抜き差しする
• 時刻を確認する
• 通信制限の対象になっていないか確認する

各方法について解説します。

スピードテストで通信速度を測る

まずは光回線の速度が遅いと感じる端末で、通信速度を計測してみましょう。通信速度が低下するのがその端末を使用しているときのみであれば、光回線自体が遅いのではなく、原因はその端末にあります。

スピードテストは複数あるため、使いやすいものを選んで利用するとよいでしょう。それぞれの特徴や使い方については、後章でご紹介します。

公式サイトで通信障害の有無をチェックする

急に光回線が遅いと感じるようになった場合、通信障害が発生している可能性があります。通信障害が起きているかどうかは、各プロバイダの公式サイトの「通信障害情報」で確認することが可能です。

そのほか、Xで通信障害の発生の有無を確認する方法もおすすめです。「通信障害」などのタグで検索すると、通信障害についてポストしている人を探せます。Xの発信のほうがプロバイダの公式サイトよりも情報が早いことが多いため、公式サイトとXの両方を確認するとよいでしょう。

Wi-FiルーターやONUの配線を抜き差しする

光回線が遅い理由がどこにあるのかを突き止めるには、Wi-FiルーターやONUなどの配線を抜き差しするのも効果的な方法です。ONU（オーエヌユー）とは、光ファイバーを使ったネットワークにおける利用者側の端末装置のことです。「光回線終端装置」とも呼ばれます。

これらの機器に差しているLANケーブルの差し込みが、なんらかの理由でゆるくなり、光回線の速度が低下することもあります。LANケーブルの差し直しで速度が向上した場合は、接続が甘くなっていたと判断できるでしょう。

そのほか、Wi-Fiルーターを使用し続けるうちに光回線の速度が低下した場合、近隣にWi-Fi利用者が増えることで使用チャンネルが重なったことが原因の場合もあります。多くのWi-Fiルーターについている「チャンネル」とは、複数の機器が同時に通信できるように分割した周波数帯を差します。

Wi-Fiルーターの配線を抜き差ししたり、再起動したりすることで速度が改善した場合は、近隣の利用者と使用チャンネルが重なっていた可能性が高いです。

時刻を確認する

インターネットの使用が利用者で混み合う時間帯に重なったことにより、通信速度が低下することもあります。そのため、光回線が遅いと感じたら時刻を確認してみましょう。20時から22時はとくにインターネットの利用者が集中し、混み合う時間帯です。

通信制限の対象になっていないか確認する

通信制限の対象になっていないか確認してみるのも、光回線が遅い原因を特定するために有効な方法の1つです。基本的に光回線は通信制限の対象にはなりませんが、1日で30GBを超えて使用した場合など、短期間で大容量のデータ通信を行った際には、回線事業者によっては通信制限がかかることがあります。

通信制限がかかっているかどうか、直接確認する方法はありません。しかし、回線事業者のマイページで直近のデータ通信量を確認し、通信制限がかかっているかどうかを予測することが可能です。

光回線が遅いときの7つの対処法

光回線が遅いときに効果が見込めるのは、主に以下の7つの対処法です。

• パソコンの性能を上げる
• Wi-Fiを無線から有線に切り替える
• 周辺機器の性能を上げる
• 接続方法を変える
• 接続する端末数を減らす
• 利用する時間帯を変更する
• Wi-Fiルーターの設置場所を変える

各対象法について解説します。

パソコンの性能を上げる

光回線が遅い原因がパソコンにある場合は、パソコンの性能を上げる必要があります。

光回線の回線速度が速くても、使用端末の性能が低いとそのメリットを享受できません。パソコンを購入してからある程度の年月が経っている場合は、高性能なパソコンへの買い換えを検討しましょう。

それまで使用していたパソコンよりもCPUの処理速度が速く、ハードディスクやメモリの容量が大きければ、通信速度の改善が見込めます。

Wi-Fiを無線から有線に切り替える

無線接続をしている場合は、有線のLANケーブルにつなげるだけで光回線の速度が改善する可能性が高いです。有線LANケーブルに変えれば、通信が安定し速度が向上します。

無線接続は、電波の届く範囲であればどこでもインターネット接続が可能であることに加え、LANケーブルが必要なく配線に悩まされることがない点がメリットです。ケーブルで部屋がごちゃごちゃすることもありません。ただし、通信が安定しにくく速度が落ちやすいため、通信速度を重視する場合は有線接続にするのがおすすめです。

周辺機器の性能を上げる

周辺機器が原因で光回線が遅くなっていた場合は、周辺機器の性能を上げるための対策が必要です。Wi-Fiルーターが高速通信に対応していない場合は、新しいものに買い換えましょう。Wi-Fiルーターは通信規格がWi-Fi5以上に対応し、接続方式がIPv6方式のものを選ぶと、通信速度が向上する可能性が高まります。

Wi-Fiの通信規格とは、IEEEという専門機関が定めた、異なる通信機器間で通信を行うための共通のルールのことです。歴代の通信規格は下表をご参照ください。

またIPv6方式は、それまでの主流であったIPv4方式のIPアドレスの枯渇という問題を解決するために考案された、インターネット通信に関するルールの最新バージョンのことです。

接続方法を変える

接続する周波数帯を変更する方法もあります。周波数帯には「2.4GHz」と「5.0GHz」があるため、使っている周波数帯をもう一方のものへ切り替えてきましょう。それにより、光回線の通信速度を改善できる可能性があります。

接続する端末数を減らす

通信速度の低下が、インターネット回線に接続している端末数が多いことで引き起こされている場合は、接続させる端末数を減らしましょう。Wi-Fiルーターの接続可能上限の数を超えているようなケースでは、光回線の速度に影響を及ぼします。

使用していない端末は接続をオフにします。また、同時接続する端末数は、Wi-Fiルーターの接続可能上限の8割程度に抑えるように意識しましょう。

利用する時間帯を変更する

20時から22時頃にかけては平日・休日ともに回線が混み合うため、光回線の速度が低下する傾向にあります。快適にインターネット通信を行うために、利用する時間帯を調整するのも一案です。インターネットの利用者が多く回線が混雑していることが光回線の速度低下の原因である場合、時間帯の変更により状況が改善するでしょう。

Wi-Fiルーターの設置場所を変える

Wi-Fiルーターの設置場所を変えるのも、光回線が遅いときに比較的簡単にできる対処法の1つです。Wi-Fiルーターの設置場所に適しているのは、以下のような場所です。

• 見通しがよい
• 部屋の中央
• 床から1～2メートル程度の高さ
• 近くに電子レンジやテレビなどの電波を発する家電製品がない
• 水槽や花瓶、台所や浴室から離れている

Wi-Fiルーターは、Wi-Fiの電波が遮断されないような場所に設置するのが望ましいです。床への直置きは、椅子や机などに電波を遮られる可能性があるためおすすめしません。電波干渉を受けやすい、水に弱いといった性質も考慮する必要があります。

関連記事：回線を早くする方法！インターネット通信速度のよくある5つの低下原因

光回線の速度を測るツール4選

光回線が遅いと感じたときに使える、速度を測るためのおすすめのツールは主に以下の4つです。

1. Googleインターネット速度テスト
2. Fast.com
3. みんなの速度測定サイト
4. speedtest.net

それぞれの使い方をご紹介します。

1.Googleインターネット速度テスト

「Googleインターネット速度テスト」は、Googleが提供している通信速度の計測サイトです。Google検索で「Googleインターネット速度テスト」と入力し検索すると、以下の画面が出てきます。

右下の「速度テストを実行」をクリックしましょう。クリック後、すぐに計測が始まり、10秒程度で完了します。計測結果は、以下のような画面で表示されます。なお、「ダウンロード」と「アップロード」の下の「レイテンシ」は、「Ping値」のことです。

引用：Googleインターネット速度テスト

2.Fast.com

「Fast.com」は、Netflixが提供する通信速度の計測サイトです。「Fast.com」というワードを検索窓に入れ検索した瞬間に計測が始まり、5秒程度で以下のような計測結果が表示されます。

引用：Fast.com

3.みんなの速度測定サイト

「みんなの速度測定サイト」はon flowが提供する、通信速度の計測サイトです。そのほか、光回線やホームルーターなどの回線の平均速度も確認できます。

「みんなの速度測定サイト」で検索すると、以下の画面が出てきます。

右上の「測定」をクリックし、「回線タイプ」や「契約回線名」、「都道府県名」などを入力してください。30秒から1分程度経過した後、以下のように計測結果が表示されます。光回線でIPv6接続の場合は、計測に1分から1分半程度の時間がかかります。

引用：みんなの速度測定サイト

4.speedtest.net

「Speedtest」は、アメリカのIT企業Ooklaが提供するインターネット速度測定サイトです。Speedtestのリンクを開くと、以下のようなこのような画面が表示されるため、中央の「行く」のボタンをクリックしましょう。

すぐに回線速度の計測が始まり、20秒～30秒程度で計測結果が表示されます。

引用：Speedtest

光回線が遅いときは回線の乗り換えがおすすめ

光回線が遅いと感じていて、本記事でご紹介したいくつかの方法を試しても状況が改善しない場合は、回線の乗り換えを検討する余地があるでしょう。

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光回線が遅い原因を突き止めて適切に対処しよう

光回線が遅いと感じたら、とくに通信速度が遅い端末で速度を計測したり、周辺機器の配線を抜き差ししたりして、その原因を探ってみましょう。ある程度原因がわかったら、本記事でご紹介した対処法を試してみてください。

ただし、原因を探ってもわからない、対処法を試してみても状況が変わらないというときは、回線の乗り換えを検討するのもおすすめです。適切な対策を講じて、快適なインターネット環境を実現しましょう。